『まわる神話構想ノート』より

私はクラシック・バレエの古典作品をハイデガーの『有と時』やC.Gユングの『心理学と錬金術』や『アイオーン』などの心理学の著作によって「魂の古典解釈」をおこなっていきたい。また、ロシアの魂はドストエフスキートルストイのなかに秘められている。私は書き込みをしながらよみといき、『心理学と錬金術』や『有と時』を朗読していくなかで得られた知見を書き記すことによってフロイト派やユング派などの垣根をこえた眼差しでバレエを見つめてみたい。そしてロマンティックバレエのヒントからショートショートを書き、私なりに物語の新解釈をおこなっていこうと思う。
『心理学と錬金術Ⅱ』より
モリエヌスがバリドに教示(ディダケー)したという錬金術師へのてほどきの言葉として
「神にえらばれた者たちが過去において、なんらかのものを把握してみづからのものを把握してみずからのものとなしえたのも、実は神がこの者たち賦与された強靭さの賜物にすぎず、また己の精神をみずから歩んだのにすぎないのです。つまり神は、僕の中から意図的にお選びになられた者たちに、人間には隠されているこの神聖な学智を探求し、探求したものをみずからのものとなすという任務を課されているのであって、これはすべて神の御意志によるものなのです。この学智は要するに、その主人(学智を探求し実践する者)をこの世の悲惨から引き離し、来るべき世のもろもろの善に関する知識へと導くものにほかならないのです」
「王から、なぜそなたは修道院に住まず、山中や荒野に暮らすのかと尋ねられたときにモリエマスはこう答えた。私は修道院な仲間の中に居る方が安らぎが大きいということも、荒野や山中では辛い目にあわねばならないこともよくご承知致しております。しかし何人も種を蒔かずして収穫を得ることはできません。・・・・・・平安に到る門はそれはそれは狭いのです。心の苦しみを味わわずしてこの門をくぐることはできません」
『哲学の薔薇園』の一節より

 心理学の解釈はユングラカンフロイトが主である。私は主著を朗読しインスピレーションをまとめて「ロマンティック・バレエの芸術論的解釈」をまとめていきたい。
また美学の視点からはヘーゲルの『美学講義』の知見をかりることにする。