2011-03-23から1日間の記事一覧

『まわる神話構想ノート』

私はある<物語り>を読むとき、深層意識に響かせるようにして読むようにしている。個人の無意識が普遍的無意識や元型の無意識とどのような関係性をもっているかという哲学的問いがそこにはある。あるAという作品がBという作品に深い影響を受けていたならば…

『まわる神話構想ノート』より

<物語りの世界>のなかの時間はわれわれ世界つまり<日常の世界>の時間にいかにして影響をあたえているのであろうか。おとぎばなしが伝承されるとき魂の深層部分に<響く>はずである。そうでなければ、こどもだったころ聴いたおとぎばなしを大人になった…

「医師と哲学者」 Ⅵ

大谷氏は「くろまく」の手紙を下宿に持ち帰って思案していた。 ≪しろまく、くろまくとはいったい何だろう≫ 1時間ばかり思案していると押入れがなんだかうるさくなってきた。仕方がないので押入を開けてみることにした。 「なんでこんなところにいるんだ」 …

教育哲学ショートショート 「3人のエッセイ」

カレン氏は京都に住む大学生だった。哲学を学んでおり、ロシア文学を読むことが好きだった。カレン氏には2人の親友がおり、クドウ氏とマクラ氏といった。 クドウ氏はクイズ王で学生時代からクイズ番組の幾多の賞をもらっていた。神童ともよばれていたが、ク…

『まわる神話構想ノート』より

私は倫理のことを考えると友愛のことを考えずにはいられない。誰しも友人のことを考えないで生きることはできないためだ。そこにはきっと数で割り切れないものなのだろう。もっと強いものでむすばれたものが絆だとおもわれる。その絆は「重い」とか「軽い」…